【ぷよぷよ】「アーちゃん」と「チコ」は誰のもの? 【コンパイル vs セガ】 その2

■[雑記]【ぷよぷよ】「アーちゃん」と「チコ」は誰のもの? 【コンパイル vs セガ】の続き。


権利譲渡対象の範囲となる「ぷよぷよ」シリーズ(以下、「狭義の『ぷよぷよ』シリーズ」、とする)作品を精査してみると、単に「ぷよ」の字がタイトルに含まれている作品だから権利譲渡対象、というわけではないようである。


(資料1)
コンパイルゲームソフトの発売日(概略・和議申請日辺り)

(※詳細のリストをご希望の場合は「ぷよぷよ大年表」、「All Puyopuyo Titles」(外部リンク)などをご確認下さい)


(資料2)
コンパイルが2002年に発表した文章(インターネット・ア−カイブのキャッシュ)。(8月末に「ぷよぷよ」シリーズ知的所有権の使用権が期限切れに)

ぷよぷよ」シリーズの販売終了のお知らせ

株式会社コンパイルは諸事情のため8月末日で「ぷよぷよ」シリーズの販売を終了いたしました。

現在、お店にある商品が最後となります。お早めにお買い求めください。

=対象商品一覧=

http://web.archive.org/web/20021016191200/www.compile.co.jp/info/puyolist.html

(「『ぷよぷよ』シリーズの販売終了のお知らせ」なので、上記「対象商品一覧」は、「広義の『ぷよぷよ』シリーズ」かつ、自社が発売元のタイトル、に範囲を限定して記載している様である)


著作権表示から、セガへの権利譲渡後に発売されたと思われる作品*1に注目すると2通りに分けられる。(「資料1」を参照)

  1. 著作権セガ保有で、(C)なしで単にコンパイル開発(=非著作権者の立場)と記載(または、記載自体なし)
  2. 作品自体の著作権コンパイル保有で、キャラクターの著作権セガ保有

ちなみに、1. は、落ちものパズルゲームとしての「ぷよぷよ」シリーズ作品、2. は、1. の派生作品など、落ちものパズルゲーム以外の作品となっている。*2
権利譲渡以前に発売された作品*3の権利の帰属関係は、それら作品の続編や移植作にも継承されていると考えられるため、続編や移植作の著作権表示から推定できる。


つまり、作品自体の著作権を、現在D4エンタープライズ保有していると考えられるタイトルは(「狭義の『ぷよぷよ』シリーズ」キャラクターの著作権や、商標権はセガ保有

となる。*4

ちなみに、『〜ぷよぷよ外伝〜ぷよウォーズ』、『ぷよぷよDA! -featuring ELLENA System-』の著作権表示を確認すると、作品自体の著作権コンパイル保有しているが、販売終了の対象(「資料2」を参照)にもなっている。これは、販売終了の原因として、「ぷよぷよ」シリーズキャラクターの著作権も絡んでいるので、「資料2」での「ぷよぷよ」シリーズ作品の範囲を、セガへの権利譲渡対象となる「ぷよぷよ」シリーズの範囲より広く捉えて記載したのでしょう。*5

その3へつづく

*1:著作権表示から権利の保有者が確認できる作品

*2:『たいぷdaぷよぷよ』(※「(C)SEGA CORPORATION. (C)BIOX CO.LTD.2001」の表示)はコンパイルが関与していない、他社開発・発売作品

*3:わくわくぷよぷよダンジョン(セガサターン

*4:もちろん、他の「魔導物語」シリーズ作品も含まれるが、ここでは省略

*5:『わくわくぷよぷよダンジョン』、『わくぷよダンジョン決定盤』の両作品が記載されていないのは原因不明。(忘れていただけかも?)
ちなみに、両作品とも「資料2」には記載されていないが、「ぷよぷよ」シリーズのキャラクターが登場するので、2002年8月末で販売終了となる点は同じはずである。